ストレスと病気

 仕事が忙しい、子育てが大変、心配事が多い等、私たちは様々なストレスを抱えて日々生活しています。

ストレスを科学的に定義すると「外部刺激(ストレッサー)によって生体内で生じるゆがみの状態」といわれています。

生きている限り何らかのストレスがあるのが当たり前で、「適度なストレス」は疲労をもたらすことで身体の休養を促し、休養が心身の回復につながると考えられています。

つまりストレスには、心の健康維持に寄与する側面もあるといえます。

 問題となるのは、ストレスが慢性化し有害な影響が出るような状態です。

何らかのストレッサーが加わり脳の扁桃体が〝不快”と判断すると、「不安」「緊張」「恐怖」「怒り」「焦り」などのネガティブな感情が生まれます。

すると自律神経系や内分泌系のバランスが崩れ、免疫機能も正常に機能しなくなってきます。

抱えているストレスがそれほど大きくない場合は、時間が経つにつれてストレス反応は消えていきます。(ホメオスターシス)

ストレスによって疲労がもたらされたとしても、身体を休めることで心身を回復させることができます。

ところが一つ一つのストレッサーはたいしたことがなくても、複数が重なり、重なった状態が持続する場合は、高血圧、肥満、糖尿病、頭痛、胃・十二指腸潰瘍、動脈硬化、狭心症、心筋梗塞、脳卒中、過敏性腸症候群、うつ病、アルコール依存症などの病気が引き起こされるリスクが高まり、時に生命をおびやかすこともあります。

また数多くの研究により、ストレスが癌の発症を増大させていることもわかっているようです。

「病は気から」と言われているように、体の健康は心の在り方と切り離すことはできません。

 そしてストレス解消には、香りがとても効果的だと言われています。

香りを嗅ぐことで好き嫌いといった感情や懐かしさなどの記憶が呼び起こされ、こうした豊かな感情を取り戻すことでストレス軽減につながっていると考えられています。

 2020年にアメリカの大学で看護師を対象に行われた研究では、「精油を付着させたカードを4~8時間着用して勤務した後に、ストレスが約50%減少した」と報告されています。

 また現代の医療は西洋医学を中心に、次々と新薬や革新的な治療法が開発されています。

治療の主体は現代医学であって、あくまでもアロマセラピーは西洋医学の届かない部分を補うものとなります。(補完代替医療)

薬のように即効性はありませんが、安全性が高く穏やかな作用効果が期待できます。

でもまだまだ日本の医療界では認知度が高いとは言えません。

医師をはじめとする医療従事者で運営されている「日本アロマセラピー学会」では、アロマセラピーを医療に正しく応用するために設立され、医療分野でのアロマセラピーの普及と確立を目指し活動しています。

私も所属しており、新しい知識を取り入れながら日々研鑽中であります。

ケアルームでのアロマケアでは、症状や嗜好性より精油を選び施術を行います。

メディカル的にアロマを使うというよりは、その人をケアするという目的でアロマを使っています。

精油の薬理効果に加え香りの心理的作用とタッチケアの効果により、自律神経系、内分泌系のバランスを整え免疫力をUPし、人間がもともと備わっている自己治癒力をしっかり引き出していきます。

ストレスによる辛い症状を緩和したり、病気予防にもつながります。

またストレッサーにより崩れてしまった心身のバランスを整え、本来の自分らしさを取り戻していくサポートがアロマケアではできます。

ストレスをケアしながら心身ともによりよく生きていきたい方、どうぞケアルームにお越しくださいね。

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